南堂久史

FX というのは、投機で損得をするゲームではない。他人を破綻させて、そのとき失った金を奪い取る、強奪ゲームである。ここでは、利口な者が(無から湧き出た)金を得るのではない。他人を不幸にさせた者が、他人のものであった金を奪い取るのだ。 FX の本質は、合法的な泥棒である。他人をなるべく不幸にさせた者だけが、大儲けできる。一方、「才覚によって金儲けができる」と信じた阿呆は、金を奪われ、命を奪われる。 投機というものは、ゼロサムのゲームである。才覚によって金を得るということはありえない。自分が金を得るには、必ず、他人を損させなくてはならない。だから、目的は、他人をなるべく不幸にすることなのだ。……そして、そう理解した人だけが、金を得ることができる。 逆に、それを理解しないまま、「才覚によって金儲けができる」と信じた人々は、「自分は利口だと自惚れた阿呆」であるにすぎない。こういう人々は、カモとなって、金を貢ぐしかない。